ドラ子・マルフォイ「私の妹になりなさい」ジニー・ウィーズリー「妹、ですか?」
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8:名無しNIPPER[sage saga]
2021/05/01(土) 19:47:38.97 ID:ZxMTaX2QO
「でもハリーを監視出来ないのは不便ね」

非魔法族のマグルであるダーズリー家を監視することは障子に穴を開けるよりも容易いが、魔法族であるウィーズリー家に匿われてしまえばドビーにはもう手が出せない。

「ウィーズリー家ならば安全かと」
「私はご主人様のご様子を逐一知りたいの」
「お気持ちはわかりますが……」
「そう言えば」

不満を口にするお嬢様を宥めていると、何か思い出したようにウィーズリー家に関する資料を手に取りそして眉を顰め顔を曇らせた。

「如何されましたか?」
「ウィーズリーの末妹が今年入学だそうよ」
「それはおめでたいことで」
「ふん」

何がめでたいものですかと言わんばかりにドラ子は鼻を鳴らして、懸念を口にした。

「つまりその子は今、ハリーとひとつ屋根の下で暮らしているということよね」
「沢山の家族と一緒に、ですが」
「間違いが起こるかも知れないわ」
「さすがに考えすぎでは?」

たしかにドラ子は考えすぎていた。
ここ最近、ご主人様依存症を発症しているお嬢様は禁断症状まで出始めていた。
夢にハリーを見るのである。夢の中でドラ子はいけないことをしそうに何度もなった。

だからこそ、確信を持って警戒していた。

「ドビー」
「はっ」
「このジニー・ウィーズリーを調べなさい。ウィーズリーの末妹に興味が湧いたわ」
「はっ、かしこまりました」

果たして敵となるか、味方となるか。
引き込めるのか、引き込めないのか。
排除せざるを得ないのか、はたまた。

白と赤の姫君。ドラ子とジニーがどのような関係を築くのかは、まだ誰にもわからない。


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