ドラ子・マルフォイ「私の妹になりなさい」ジニー・ウィーズリー「妹、ですか?」
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10:名無しNIPPER[sage saga]
2021/05/01(土) 19:54:35.35 ID:ZxMTaX2QO
「あの人も有名人なんだな」

ハリーがぼんやり見つめる先には、にこやかにサインしている有名人が居た。
何やら今話題の魔法使いらしく、華々しい武勇伝を本にして売り出しているらしい。

ハリーは到底、真似出来そうにないと思う。
あんな風にサインするのは恥ずかしい。
人には向き不向きがあるのだとそう悟った。

たとえばそう、あの銀色のお姫様だったら。

「ハリー、こんなところで偶然ですね」

店の2階から、白銀の妖精が降りてきた。
銀糸のようなプラチナブロンドの髪を靡かせながら、真っ白なワンピースを着た女の子。

「ドラ子……」
「お久しぶりです」

その名を口にすると、品良く微笑んだ。
しかし、そこに以前の気安さはなかった。
あくまでも知り合いと偶然出会った空気感。

ハリーはもっとドラ子と親しかった筈だ。

「混んでますね」
「あ……うん」

ハリーの隣に来て、ドラ子は混雑の原因である著者、ギルデロイ・ロックハートへと薄いグレーの視線を向けた。ハリーはよくわからないが、ドラ子に見つめられているロックハートのアホ面にイライラした。

「あの人のこと、どう思われますか?」
「え? えーと、なんかすごい人らしいね」
「すごい人に見えますか?」

質問の意味はよくわからないが、ひとまず個人的感想ではなく客観的に観察して述べた。

「スネイプ先生やダンブルドア先生と比べると、なんだか普通の人のように見える」
「それは比べる相手があまりにも……」

ハリーの率直な感想に、ドラ子はくすくすと笑った。ハリーはよくわからないが、ロックハートのへっぽこぶりに感謝しておいた。


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