3:名無しNIPPER[sage saga]
2021/02/20(土) 21:13:34.08 ID:sqwkfqcmO
「ふっ。やっぱり黒いのは白いのよりも揶揄い甲斐がある。その点だけは褒めてあげる」
空銀子はそんなふざけたことを抜かし、私の頭に手を置き、そしてそのまま撫でてきた。
当然ながら払い除ける。すると、空銀子は。
「八一以外には撫でられたくないの?」
そんな妄言を吐いた空銀子を睨みつける。
「図星みたいね。と言っても……」
見透かしたような態度で空銀子は嘲笑う。
「八一が頭を撫でるのは白いのばっかりで、最近黒いのは放置気味のようだけど」
「あなたに何がわかるのよ」
怒りはなかった。ただ否定だけに専念する。
「先生はちゃんと私のことを見ているわ」
「ふうん? 満足してるんだ?」
「は? 何を言って……」
「たまに気まぐれで餌を与えられる程度で、満足なんだ。ふっ……安い女ね」
怒りはなかった。代わりに憎しみが増した。
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