10: ◆hhWakiPNok[saga]
2021/01/31(日) 10:30:29.60 ID:ZnT9OyOd0
亜子「あ、あの……」
P「どうかな?」
亜子「あ、あた、アタシは……」
11: ◆hhWakiPNok[saga]
2021/01/31(日) 10:31:39.32 ID:ZnT9OyOd0
泉「悪手」
亜子「言いたいことはわかるけど、言わんといて……」
12: ◆hhWakiPNok[saga]
2021/01/31(日) 10:32:38.90 ID:ZnT9OyOd0
その彼が、実際に1ヶ月後にはテニスで全国中学生大会に出場し、全国優勝をしてしまったことにアタシは呆然とした。
いや――実を言うと、いずみやさくらにナイショで全中のテレビ中継を見て、不覚にもアタシはときめいてしまった。
なんや、かっこエエやんか。
準決勝でのピンチ、アタシは思わず声を出して応援をしてた。
お母さんがビックリしてアタシの方を見たため、慌ててテレビを消したけど、後で無事に勝ったことを知り、自分でも不思議なほどホッとした。
13: ◆hhWakiPNok[saga]
2021/01/31(日) 10:34:33.77 ID:ZnT9OyOd0
P「君のために取ってきたんだ」
トロフィーを手渡され、アタシは真っ赤になってもうた。
ホンマこのPちゃんは、デリカシーがない。遠慮も忌憚もてらいもない。
しかしアタシもアタシで、ついトロフィーを受け取ってしまう。
14: ◆hhWakiPNok[saga]
2021/01/31(日) 10:35:21.84 ID:ZnT9OyOd0
亜子「……や」
P「え?」
亜子「男はな、成績でもスポーツでもない、お金や! 経済力や!!」
15: ◆hhWakiPNok[saga]
2021/01/31(日) 10:35:57.17 ID:ZnT9OyOd0
泉「亜子」
亜子「反省してます……」
16: ◆hhWakiPNok[saga]
2021/01/31(日) 10:37:17.16 ID:ZnT9OyOd0
アタシたち3人は、お互いが最初の友達で、幼なじみで、ご近所さんやった。
おない歳の、気の合う、それでいて質の違うアタシたちは、親友と自他共に認める間柄だ。いや、親友を越えて家族にも等しい心情を持っている。
だが同時にアタシたちは、それぞれの家庭の問題も抱えている。
17: ◆hhWakiPNok[saga]
2021/01/31(日) 10:39:09.96 ID:ZnT9OyOd0
亜子「な、高校も3人、おんなじトコ行こうな」
泉「うん。約束だよ」
さくら「わぁい。高校でもみんな、いっしょだね」
18: ◆hhWakiPNok[saga]
2021/01/31(日) 10:40:31.48 ID:ZnT9OyOd0
さくら「アコちゃん、あったよ洗剤。広告の12%引きっていうの」
亜子「ありがとうな、さくら。よし、これで買い物バッチリや。せやろ? いずみ」
19: ◆hhWakiPNok[saga]
2021/01/31(日) 10:41:21.76 ID:ZnT9OyOd0
さくら「2等は……ぶつぞう?」
泉「もらって嬉しいかな? 仏像」
亜子「しかもけっこう大きいなあ。これ、売れるかな?」
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