梨子「久しぶりに音ノ木坂に来た」
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29: ◆3m7fPOKMbo[sage]
2020/12/30(水) 11:11:11.39 ID:idrw2zS50
善子(ここからダイヤとルビィの家までは、少し歩く)

善子(LINEでは他のメンバーも行くと告げており、リリーが「にんにくをたくさん用意して!」と送ってきた)

善子(私は成田のあの予感が、的中したんだ、と気づく)

善子(私がヨハネに堕ちた日の事)

善子(そしてあの悪魔が今、Aqoursを襲おうとしている)

善子(私がこの手で、それを止めなければならない)

善子(あの日、ヨハネに堕ちた私の、今の大切な居場所。私がもう一度、輝ける場所に戻れたのは)

善子(Aqoursがあるから。それを、もう失わせは、しない)

善子(この季節には似合わない冷たい風が吹き続ける。息が白い。太陽は熱く照り付けている筈なのに、肌寒い)

善子(足を上げて動かすことすら重い。鉛のスーツでも全身に纏ったような重さ)

カァ カァ カァ

善子「!?」

善子(カラスが鳴いている…あの時を思い出させる)

善子(喉の奥からせりあがるすっぱいものを噛み殺しながら、前へ前へと)

善子(あの日あの夜、和菓子屋の前に行った時に何かに似ていると思っていたけれど)

善子(今、思えば、映画のエクソシストのポスターだ。ルネ・マグリットの光の帝国をイメージしたという)

善子(今は夜ではないというのに、今、まさにそんなイメージが沸き上がる)

善子(冷たい風の中、黒澤家の屋敷を見上げると、今、まさに)

善子(メリン神父が、リーガンの家を訪れたその時のように)

善子(でも、私はあのエクソシストの神父たちのような最期にはなりたくない)

善子(カラス神父のような覚悟は持っても、必ず、生きてダイヤたちを救う)

善子(スクールアイドルとして、また一緒に舞台に立つんだ)

善子(エクソシスト・ステップスみたいな階段が近くになくて良かった。あったら、それこそ、カラス神父のように)

善子「!?」

善子(今、頭をよぎったのは…階段を…いや、坂を転げ落ちるイメージ…誰の?)


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