高森藍子「加蓮ちゃんたちと」北条加蓮「生まれたてのカフェで」
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名無しNIPPER
[sage saga]
2020/12/25(金) 21:01:07.05 ID:mOMWMpAw0
「…………」
藍子は少し考える素振りを見せてから、しろちゃんの頭をそっと撫でてあげつつ立ち上がった。
それから、沈んだ空気の中では異彩に見えるモミの木へと手を伸ばし、一番伸びた枝の先にかかるプレゼント箱を手に取る。
「そーちゃん、しろちゃん。そーちゃんの好きなものは、しろちゃんの好きなものは、何ですか?」
「すきな、もの……?」
「……もの……」
「これかな。それとも、この箱のかな。なんて――1つに選ばなくたって、いいんです。それに、しろちゃんは、ほしいものがいっぱいあるんだよね?」
指先にリボンを3つひっかけて、藍子はしろちゃんへ目を合わせてあげた。恥ずかしそうに、こくん、と頷くしろちゃん。
「ふふ。……もしかしたら、しろちゃんのお母さんやお父さんは、1つじゃないと駄目だよ、って言うかもしれません。
ひょっとしたら、がんばって1つに選んでも、それは駄目だよ、って言われてしまうかも――」
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