高森藍子「加蓮ちゃんたちと」北条加蓮「生まれたてのカフェで」
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31:名無しNIPPER[sage saga]
2020/12/25(金) 20:58:37.11 ID:mOMWMpAw0
ひとつ笑った藍子に、しろちゃんが笑い声を重ねる。
それを聞いて、藍子がまた笑う。
しろちゃんも、飴玉を舐めているような頬で笑う。

「よかった……。さてとっ」

私たちにまで笑顔が伝播したのを確認してから、藍子は手を合わせた。

ぱん!

という音というよりは、

ぺしっ

という抜けた音。でも、2人にはしっかりとした刺激になったみたいで、そーちゃんはテーブルから身を乗り出し、しろちゃんは姿勢を正す。

「そうですね〜……。では、加蓮ちゃんっ」
「ん? 私?」
「今日は、なんの日ですか?」
「急にどしたの……。今日はって、それはもちろん……クリスマス?」
「そう、クリスマスですね。メリークリスマスっ♪」
「メリークリスマスーっ!」「……まーすっ」
「そーちゃん、しろちゃん。ありがとう。では、今日はクリスマスということで――」
「……待った。藍子、この場でもう1人言ってないのがいるよね? ねえねえ、ほらほらっ。1人だけ仲間外れにするのって良くな」
「みんなに、プレゼントを持ってきたんですっ」

当たり前のように私の冗談は無視され、そーちゃんの歓声によって時間の下流にまで流されてしまった。しろちゃんがぼんやりと私を見上げてくれたのが、なんか嬉しくも虚しくもあった。


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