22:名無しNIPPER[sage saga]
2020/12/24(木) 05:55:14.88 ID:uyzFntxd0
そんな商店街通りを歩く。目的地は……近くにある、落ち着いた感じの喫茶店。普段前を通る時、ガラス張りの壁からシャレオツなピープルが上品なカップでコーヒーやら紅茶やらを啜っているのをよく見るお店だ。
俺にはきっと生涯縁がないところだなぁ、と思っていたその小洒落た軒の先に立ち、そっと店の奥まで覗いてみる。
なんか高そうな陶磁器や何に使うのかよくわからない機械が並ぶ棚。1gいくらという値段の付けられた豆が鎮座する棚。
その前方、注文を受け付けるカウンターだろうか。そこに、落ち着いたダークブラウンのエプロンを纏い、いつものようにやたら静謐で神聖な雰囲気を醸す豊橋がいた。
ああ、やっぱりここなのか……いやマジで関係ないしだからどうしたって話だけどやっぱ気になるからなんとなく来ちゃったわけだけど別にアイツが心配だったわけじゃナインダカラネ! 勘違いしないでヨネ!
という誰にするでもない言い訳を心の中でしつつ、ちょっとの間、俺はその場で豊橋を眺めていた。
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