18:名無しNIPPER[sage saga]
2020/12/24(木) 05:52:27.15 ID:uyzFntxd0
「まーまーそう落ち込むなって、豊橋センセ」
がっくりと落とされた肩をポンポンと叩いて励ます。思ったよりも華奢な肩だった。やぱりもう少し太った方がいいんじゃないの……という言葉は今は飲み下す。
「……うん。来年、頑張る」
「いやいや、来年より今できること探そうぜ」
「……いま?」
「そう、今。探せばあるだろ、高校生でもできる日雇いのバイト」
「日雇い……」
「もちろんまるまるひと月働くよりは貰えないけど、それでも選択肢があるだけマシっしょ。それに日雇いならその日限りの関係だし、馴染むとかどうとか考えなくてもいいし?」
とまで言ったところでチャイムが鳴る。豊橋は惚けたような顔をしてから一転、表情を明るくさせた。
「そういうわけで、求人サイトで日雇い探してみるのもいいんじゃないか」
「うん。ありがとう」
「ゆーあーうぇるかーむ」
中国語と英語を織り交ぜた国際的交流を終えると、豊橋はいそいそとバッグからスマートフォンを取り出していた。そんな彼女の様子を少し微笑ましく思いつつ、俺は黒板の方へと身体を向けた。
60Res/53.20 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20