17:名無しNIPPER[sage saga]
2020/12/24(木) 05:51:45.89 ID:uyzFntxd0
「しかし、どうしてバイト?」
「クリスマスが……」
「ああ、もう近いな」
「私も、もう高校生だし、弟と妹に何か買ってあげようかなって」
「なるほどねぇ」
自分のためじゃなく家族のために。なんていい子なんでしょうか。俺なんて初任給で買った自分用のいいお肉、家族のみんなにほとんど食べられちゃったというのに。
「けど、それじゃあ間に合わなくないか」
「え……?」
「ほとんどの場所の給料は月末締めの月末払いだと思うぞ。今月働いた分は来月に渡されるってとこが基本じゃないか」
「…………」
豊橋は無言で瞬きを数度繰り返した後、うなだれてため息を机の上に落とした。「そ、っか……」という風に吹かれて消えてしまいそうな声も落とす。それと一緒に魂まで抜け出てしまうんじゃないかと思わずにいられないほど落胆したご様子だ。
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