50: ◆X0TyCi.5oo[saga]
2020/10/23(金) 16:38:00.71 ID:2aSI5GVy0
桃子「……え?」
桃子は目を見開く。
P「ようやく捕まえたよ。時間旅行者さん」
51: ◆X0TyCi.5oo[saga]
2020/10/23(金) 16:39:51.95 ID:2aSI5GVy0
P「なあ桃子、これまでこの世界で起きたことを推理してみせる。だからさ、もし正解したら本当のことを話してくれないか?」
桃子「まぁ一回だけなら聞いてあげる」
P「充分だ。まず違和感があったのは、俺がいくつか名を出した作品だ。俺妹、ハルヒ、それと満月大根斬りはドラベース、あとはリトルバスターズなんてのも言ったか」
52: ◆X0TyCi.5oo[saga]
2020/10/23(金) 16:41:04.91 ID:2aSI5GVy0
桃子「突飛なことを言うね。まさか犯人が小中学生だから桃子をそのまま結びつけたの? この世界に小中学生は何人いるの。それに中学を出て働く人もいるよ」
P「もちろんそう考えのは、理由がある。犯人は設定を改変しつつ、時間旅行ができるという前提で聞いてくれ。今思えば世界線旅行の方が表現は正しいかもしれない」
桃子「漫画やアニメの見すぎだよ」
53: ◆X0TyCi.5oo[saga]
2020/10/23(金) 16:43:21.56 ID:2aSI5GVy0
P「魔法少女さん……もう育って言うよ。どうせ知ってるだろうし。育はあるおかしな行動をとった」
桃子「おかしな行動?」
P「俺にある魔法をかけたんだ。小さな女の子が好きになる魔法」
54: ◆X0TyCi.5oo[saga]
2020/10/23(金) 16:44:58.75 ID:2aSI5GVy0
P「それについては星梨花を思い出せばいい」
桃子「星梨花?」
P「星梨花が人間に戻りたかったのは、その、俺と同じ立場で向き合いたかったから。星梨花が考えていたことをそのまま使うなら、アンドロイドでは恋愛ができない。ロリハーレムとアンドロイド化は矛盾する」
55: ◆X0TyCi.5oo[saga]
2020/10/23(金) 16:47:35.30 ID:2aSI5GVy0
桃子「ふうん分かったよ。ご褒美に教えてあげる。お兄ちゃん大正解。ぜんぶ合ってるよ」
桃子「それにしても桃子の気持ちに応えるより先に世界の仕組みに気が付くとは驚いたよ」
P「そっか」
56: ◆X0TyCi.5oo[saga]
2020/10/23(金) 16:48:52.97 ID:2aSI5GVy0
桃子「まぁいいよ。説明がめんどくさいし、ここまでバレちゃったから、記憶を全部戻してあげる。ちょっと身体に負担がいくだろうけど、耐えられるよね。桃子のお兄ちゃんなんだから」
桃子が俺の額を軽くこずく。
その瞬間、すべての記憶が濁流のように流れてきた。
57: ◆X0TyCi.5oo[saga]
2020/10/23(金) 16:49:55.15 ID:2aSI5GVy0
58: ◆X0TyCi.5oo[saga]
2020/10/23(金) 16:51:16.83 ID:2aSI5GVy0
P「桃子……お前は、間違っている」
桃子「お兄ちゃんと結ばれるために、何度も何度も世界を塗りなおしたよ。運命がお呼びじゃなくても、運命に蹴飛ばされても。運命自体を変えるためにね」
桃子「何度やってもお兄ちゃんは桃子のことを振り向いてくれないから、本当に困ったよ。でもお兄ちゃんに脚本を書かせることで分かった。桃子に普通の女の子で居てほしいだよね。だったら、次は桃子のクラスメイトなんてどう? 小学生に戻ったら世界の仕組みなんて気が付かないよね」
59: ◆X0TyCi.5oo[saga]
2020/10/23(金) 16:52:33.32 ID:2aSI5GVy0
P「桃子! いい加減にしろ!」
俺の渾身の思いを込めた大声に桃子がひるむ。
頭痛がひどいがなんとか立ち上がって言う。
60: ◆X0TyCi.5oo[saga]
2020/10/23(金) 16:55:05.01 ID:2aSI5GVy0
P「もちろん俺の告白の返事も悪かった。だけど、俺は桃子の生い立ちを利用して、恋愛に、もつれ込むようようなことはできなかった。騙すようなことはできなかった。俺は桃子を大事に思ってるんだよ。プロデューサーをやりながらでも、桃子にふつうの女の子としても青春を過ごしてほしいという矛盾した考えを持ちながらずっとずっとプロデュースし続けてるんだ」
桃子「お兄ちゃん……」
P「もう一回言う。元の世界に帰ろうぜ。さっき言ったとおり、やり直せる世界では俺は桃子に惚れない。でも元の世界ではもっともっと真剣に向き合ってやる。約束だ。」
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