24: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 17:37:00.48 ID:V6x1Fopt0
「いやちょっと待ってくださいよ」
「ごめんね! じゃあもうその子と
25: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 17:38:20.35 ID:V6x1Fopt0
「ちょ、ちょっと待ってくださいよ松田さん。
朝イチの打ち合わせでって昨日約束したんですよ?
そんな急に言われても……」
26: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 17:39:29.22 ID:V6x1Fopt0
「ひなたは今日のために、来ているんですよ。
動物の扱いだって彼女は北海道の
農家出身なので問題ないですし」
27: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 17:40:27.39 ID:V6x1Fopt0
しかし、松田さんは目をあわしてはくれなかった。
それどころか、あたしのことを脇に避けて
またプロデューサーと壁に向かって
ヒソヒソ話をするように肩を組む。
28: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 17:41:33.87 ID:V6x1Fopt0
「いやぁ……。いやだめだめ。
無理だよ。ごめん。ほんともう行かなくちゃ。また頼むよっ!
ああ、車で来てるなら入館手続きしたところで
29: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 17:42:45.54 ID:V6x1Fopt0
あたしは何も声をかけることができなかった。
店内放送で
「松田さん松田さん、至急会議室まで」
30: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 17:44:08.86 ID:V6x1Fopt0
プロデューサーの背中はとても小さくて、
さっき見えた顔は申し訳無さと怒りと後悔と恥が入り混じった
複雑な顔をしていた。
31: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 17:45:07.28 ID:V6x1Fopt0
帰りの車は2人とも何も喋らなかった。
ラジオから流れるアナウンサーや
32: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 17:46:20.44 ID:V6x1Fopt0
パーキングエリアには黙って入っていった。
ようやく一言だけプロデューサーは
33: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 17:47:30.43 ID:V6x1Fopt0
それからプロデューサーが
スマホをポケットから出したあたりで、近くに行く。
34: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2020/10/09(金) 17:48:40.75 ID:V6x1Fopt0
エンジンの音と揺れる車内。
やかましいラジオは布団の紹介をもうとっくに終えていた。
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