ロード・エルメロイU世の事件簿 case.封印種子テスカトリポカ
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名無しNIPPER
[saga]
2020/10/10(土) 22:30:58.71 ID:mG1v5QBi0
今回の事件の鍵を握るというホワイダニット。
その"何故"を解明し対処できれば――つまりは村を襲う要因を取り除ければ、確かに状況は打開できるだろう。場合によっては調査を諦めて、次の派閥に引き継ぐことも視野に入る。
「推理で拙が力になれるとも思えませんが……なにか取っ掛かりの様なものはないのでしょうか」
「ふむ……そうだな、おそらくその原因は、今回の調査隊の中にある。変数がそれくらいしかないからな。既に最初の調査から1年。時間の経過や天体の位置が原因とは考え辛い」
「……"槍"が原因ということは」
「可能性として考えはしたが、それなら襲われるのは野営をしていた我々の方だろう。時間的に、調査隊が村に入った直後に襲撃があったようだからな」
師匠はそう言うが、しかし、それならば神霊の行動に影響するほどの何かを調査隊が備えていたということになる。
「調査隊の方々の中に、それほどの魔術師が?」
「レディ、君も資料は読んだ筈だが」
「イヒヒヒヒ、こいつが覚えてるもんかよ!」
「……いえ、確かに全員のことを覚えてるかといわれると怪しいのですが、特に目を引く経歴の方はいなかったような……」
おそるおそるそう口にすると、師匠はがしがしと頭を掻きながら頷いて見せた。
「その通りだ。今回の調査隊のメンバーはほとんどが新世代や分家筋の傍流にあるような出の魔術師で、神霊の気を引くような血筋も能力も持っていない。まあ、その筆頭が私なんだが」
自嘲するように笑ってから、師匠は再び苛正しげな表情を浮かべる。
「それだけに分からん。荷物も調べさせてもらったが、別段変わった礼装や呪体は無かった。調査隊が原因なのは間違いない。だが、異常があるべき筈の場所に異常がないというのは……」
ぶつぶつと呟きながら思考を回すその姿は見慣れているモノではあるが、今回は堂々巡りに陥っているらしい。
師匠はそうやってしばらく顎に指を添わせながら考え続けていたが、あるところでぴたりとやめるとこちらへ向き直った。
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