13:名無しNIPPER[saga]
2020/09/20(日) 14:39:36.59 ID:DMraZkfV0
「社さんがどんな都合の良いことを考えていらっしゃるのかは知りませんが。ただ、よくよく考えないと無能力者で終わりますよ、それ」
「は? どゆこと?」
「知性の無いモンスターならともかく、知性も理性もあるものがおいそれと召喚に応じるとは思えません。その場合、社さんがさきほど言った通り『英雄使役』能力は持っていても実際に召喚された英雄はいないといった事態になりかねません」
「その口振りだと事前にここで召喚可能か確認していく事は出来ないんですね……良い考えだと思ったんだけどな、英雄召喚」
ただしエクスは要らんけどな、と社は小さく口にする。
「そうですね。そもそも論で社さんに同行する理由が英雄の皆さんには有りませんし」
「やりがいの有る職場である事は保証するんですけどねえ……ま、人生そんなに甘くはないか」
――数秒の沈黙。そして社は溜息を吐く。
「……分かってますよ。分かってるんですよ、モイラ様がある一方向に俺を誘導しようとしてんのは」
社築は英雄ではない。
「何の話ですか?」
「ここに並べたカードから恩恵を選んでくれ、じゃないと普通はオカしいんスよ、こういうのは」
重ねて繰り返す、社築は英雄ではない。
「でもモイラ様はこう言った。『なら自分で考えたら良いじゃないですか』って。それは違う。『即死チート』なんて単語知ってる貴女がその言い草は正直有り得ない」
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