僕っ娘剣士「黙れ犬!僕を女扱いするな!」少年「でも、お嬢は女だし……」
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名無しNIPPER
[sage saga]
2020/09/19(土) 19:59:31.99 ID:ZPljtdP8O
「抜け。言葉は不要だ」
「の、望むところだ!」
それから白い生徒との修行が始まった。
これまであの胡散臭い師匠はなんだかんだ言っても要所要所で理論を説明してくれた。
しかし、この白い兄弟子は感覚派らしく。
「どうして予測出来ない!?」
「そんなこと言っても無理だろ!?」
「この程度、私は10才で身につけたぞ!」
剣には型がありそれは決まった動作であり、そして流れが存在する。要するに連携だ。
下から上に。上から下に。突きから左右へ。
その流れを汲むにはひとえにセンスが必要不可欠で、兄弟子は抜群にセンスが良かった。
少女も師匠が言った通り筋は良いほうであるものの、所謂天賦の才は持ち合わせてない。
兄弟子は紛れもなく、天才の部類であった。
彼我の実力差は明らか。なのにも関わらず。
「はあ……はあ……ひとつ聞きたい」
「ならん。質問は許さん」
「そこまでの技がありながら、お前は……」
「口を塞げと言っている!」
わざと煽り、わかりやすい上段を受ける。
「やっぱり、お前の剣は軽すぎる!」
少女は初めから疑問だった。
何故、こうして受けられるのか。
センスも技も抜群なのに、何故。
兄弟子は手を抜いているのか。
それとも、少女と同じように。
「お前は、僕と同じ、女なのか……?」
「私は姉さんの弟だッ!!」
次の剣は、見えない。峰打ちされ気絶した。
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