僕っ娘剣士「黙れ犬!僕を女扱いするな!」少年「でも、お嬢は女だし……」
1- 20
21:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/19(土) 20:01:57.71 ID:ZPljtdP8O
「起きろ」
「うわっ!?」

顔面に冷水をかけられて覚醒した。
強かに打たれて、頭がガンガンする。
立てないでいるとバケツを片手に持った白い兄弟子……いや、『姉弟子』は隣に座った。

「だらしのない奴め。これだから女は」
「お、お前だって女だろう!?」

姉弟子は答えない。全く別なことを聞く。

「私の指導は理解出来ないか?」

理解など不可能だ。才能が、違いすぎる。
とはいえ、それを認めるのは癪に障る。
なので、返事の代わりに睨みつけると白い姉弟子には概ね伝わったらしく、溜息を吐き。

「そうか……恐らく、そこが私の剣に足りない部分なのだろう。この修行の要はそこだ」

ひとりで納得しているが、少女とてわかる。

「そのくらいは僕にでも理解できる」
「その僕というのはどうにかならんのか?」
「な、なんでさ」
「男らしく振る舞っているつもりだろうが、逆効果だ。眉間のシワも全然似合っとらん」
「そんなの僕の勝手だろう!?」
「ははっ。お前は本当にセンスがないな」

白い姉弟子がふと笑った。白薔薇のようだ。
ムカつくことに初めて見たその笑顔は少女の憧れである剣の姫の微笑みとよく似ていた。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
43Res/51.50 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice