177: ◆eBIiXi2191ZO[sage saga]
2020/09/24(木) 21:40:35.49 ID:itU6iUE10
「お帰りなさい」
「ただいま、帰りました」
ちひろさんがマンションで、私の帰りを待ってくれていた。
178: ◆eBIiXi2191ZO[sage saga]
2020/09/24(木) 21:41:01.95 ID:itU6iUE10
目の前にある、薬。白い粒をじっと見つめる。ふと悪魔が私に、ささやいた。
これをたくさん飲んだら、目覚めないかしら。
かつて私が、思いついたことだった。
179: ◆eBIiXi2191ZO[sage saga]
2020/09/24(木) 21:41:30.30 ID:itU6iUE10
いらない……こんな私。
180: ◆eBIiXi2191ZO[sage saga]
2020/09/24(木) 21:41:59.01 ID:itU6iUE10
ざらざらと、溜まっていたニトラゼパムとエチゾラムを出す。これを全部、飲んだら。
「楓さん!」
181: ◆eBIiXi2191ZO[sage saga]
2020/09/24(木) 21:42:41.09 ID:itU6iUE10
抱きしめたまま泣き続けるちひろさん。私は、深い後悔を覚えた。
私は、ひどいことをした。
こんなにもちひろさんや事務所のみんなが、私を支えてくれているというのに。
私はなんて、おぞましいことを考えてしまったのだろう。それは決して、許されない、こと。
182: ◆eBIiXi2191ZO[sage saga]
2020/09/24(木) 21:43:21.78 ID:itU6iUE10
それから。
私の薬の管理は、ちひろさんがすることになった。当然だ、前科があるのだから。
「はい、楓さん。薬です」
183: ◆eBIiXi2191ZO[sage saga]
2020/09/24(木) 21:43:49.22 ID:itU6iUE10
ちひろさんと共同生活をするようになって八か月、少しだけルーティーンが軌道に乗ってきていた。
「ただいま戻りました」
184: ◆eBIiXi2191ZO[sage saga]
2020/09/24(木) 21:44:42.78 ID:itU6iUE10
※ 今日はここまで ※
次回で完結です。
ではまた次回 ノシ
185:名無しNIPPER[sage]
2020/09/24(木) 23:33:14.59 ID:q5iPp6v6o
乙
186: ◆eBIiXi2191ZO
2020/09/25(金) 23:30:17.50 ID:17bnaLyc0
投下します
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