羽川翼「それが……我が主人のお望みとあらば」阿良々木暦「決まりだな」
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17:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/08(火) 23:09:21.83 ID:lUuaoiGOO
「忍野……忍野、メメ」
「おやおや、これはこれは。僕みたいな下賤な一般庶民の名前を覚えてくれているとは光栄だね。てっきり君は僕のことなんてすっかり忘れて、襲いかかってくるんじゃないかとヒヤヒヤしていたよ。今日は随分、機嫌が良いんだね」
「お前を襲ったりするかよ。お前は羽川をどう扱うべきか困った僕にアドバイスをくれただろう? その助言のおかげで今の僕たちは在る」
「助言なんてしてないよ。言葉のひとつで助かる事象はこの世に存在しない。君たちが助かったと感じるのは自由だけど、そう甘くはない」

どうやら忍野さんは従僕となった私と阿良々木くんの間に立って、口添えをしてくれた様子。
今思えばたしかに、3人で完結する関係性は妙案で、キスショットさんならともかく私と同じく吸血鬼に成りたての阿良々木が考えたにしては出来すぎた話だった。全て忍野さんの図らい。

「忠告痛み入るよ。ところで忍野。お前は何をしに来たんだ? そこを退いてくれないか?」
「なんだい、阿良々木くん。せっかくこうして顔を合わせたのにさっさと退いてくれなんて、随分なご挨拶じゃないか。もう王様気取りとは恐れ入るよ。やっぱり機嫌が良いみたいだね。もしかして何か良いことでもあったのかい?」

困惑する主人に代わって、私が質問に答える。

「あの、忍野さん……」
「気安く話しかけるなよ、人類の敵が」

ゾッとした。豹変した忍野メメ。彼は、敵だ。


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