羽川翼「それが……我が主人のお望みとあらば」阿良々木暦「決まりだな」
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16:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/08(火) 23:06:14.97 ID:lUuaoiGOO
「かかっ。とんだ茶番じゃな」
「せっかく完全体になれたハートアンダーブレードさんには申し訳ないですけど……よろしいですか?」
「是非もないわ。所詮は余生。良きに計らえ」
「ははっ」

こうして私たちは、"計画通り"、互いに血を吸い合って、人間もどきの吸血鬼として暮らす。
食料は必要ない。互いに互いがご馳走だ。
3人で完結する関係性。私たちの王国だ。

「しかし小国に甘んじるうぬではなかろう?」
「もちろん。すぐに国民を増やしてみせます」

人間は弱い。優しい主人は手を差し伸べる。
私はそんな彼の影として、ハートアンダーブレードさんはそんな彼の剣となり盾となり、建国するのだ。

満月を背に、我が主人は私に尋ねる。

「羽川、僕は間違っているか?」
「違うよ、阿良々木くん。間違っているのは、この世界のほうだよ。世直しをしなくちゃ」
「それはもはやテロリストじゃないのか?」
「そうとも言うね。むしろ望むところだよ」
「僕はお前を優等生だと思ってたんだけどな」
「たとえばたったひとりの優等生以外、みんな不良のクラスがあったとしたら、その優等生こそがもっともクラスの和を乱していることになるでしょう? それと似たようなものだよ」
「かかっ。我が従僕よ。従僕の従僕の言うことは一理ある。うぬの負けじゃ。観念せい」
「ああ、もう! わかったよ! 羽川、僕は」

月が裏返る。真っ暗で常に日陰の王国の誕生。

「お前のーー我が従僕の望み通り……王になる」

我が主人はこうして偉大な一歩を踏み出した。

「はっはー! どうやら丸く収まったみたいだね、阿良々木くん。これで晴れて君は人類の敵……つまりこの僕と敵対する道を歩むわけだ」

いつからそこに居たのだろう。忽然と現れた。
振り返るとあの春休みに知り合ったアロハシャツの中年男性が居て、主人の行く手を塞いだ。


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