中野攻「墓碑のような夜のビルの前に花束が」 【亜人SS】
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8: ◆8zklXZsAwY[saga]
2020/08/16(日) 22:13:26.04 ID:FGITa5EtO

「今度選挙あるじゃん」

『ああ、あるな』

「秋山さんさ、どこに入れる?」

『なんだおまえ、そんなこと考えてるのか』

「おれもう十八だぜ」

『あれか、新亜人管理法案のことで気になってんのか?』

「与党が賛成で、ほかが反対してるってのはわかるんだけどさ」

『だいたいそんな感じだな。細かく見てけばもう少し違うんだが』

「そうなの?」


 消防車のサイレンのような音が聞こえてきた。その音は小さくて電話越しに聞こえたのかと思ったけど、スマホを耳から離しても聞こえてきたのでおれのマンションのある地域で火事があったのだろう。窓を開けてベランダに出てみたけど、夜の街に赤い火の色はどこにも見えなかった。


『おい、聞いてるか? 中野』

「なんか火事あったみたい。サイレン鳴ってた」

『おれのところには報告きてないな』

「あ、いま消防署にいんの?」

『ああ、今日は当番だ』

「じゃ、あんま長電話したらまずいか」

『休憩中だよ。じゃなかったらもっと早く切ってる』




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