中野攻「墓碑のような夜のビルの前に花束が」 【亜人SS】
↓
1-
覧
板
20
1
:
◆8zklXZsAwY
[saga]
2020/08/16(日) 22:05:11.28 ID:FGITa5EtO
桜井画門『亜人』の二次創作小説です。佐藤との最後の戦いが終わった後の話を中野の一人称で書きました。
SSWiki :
ss.vip2ch.com
2
:
◆8zklXZsAwY
[saga]
2020/08/16(日) 22:06:54.42 ID:FGITa5EtO
今日、おれははじめて選挙に行った。投票用紙の手触りはとても良かったけど、おれの書いた字は下手くそでこれでほんとに投票できるのかとすこし不安になった。投票用紙に書いたのはいまの与党じゃなくて、べつのところで、そこは亜人の管理法に反対しているところだった。立花っていう女の政治家が亜人だとわかって、亜人に関するもっと厳しい法律を決めようとしていた与党はこの法律をやめるのかと思ったけど、なんかその女の政治家だけ監視されないように法律を変えたらしい。それで他の政治家からめちゃくちゃ文句が出て、ニュースは毎日そればっか報道してた。
このまえ、会社の食堂で弁当を食いながらニュースを見ていたとき、おれはとくに選挙に行こうという気持ちはなかった。飯を食いながらテレビを見て、ふーんとか、マジかとか、思いながら同じテーブルにいる同僚とてきとうなことを言うのがいつものことでこのときもそうだった。ニュースはもうすぐ選挙があると報道していた。そのとき、目の前の席のマサさんがおれに言った。
3
:
◆8zklXZsAwY
[saga]
2020/08/16(日) 22:07:47.04 ID:FGITa5EtO
「おまえ、もう十八過ぎてるだろ?」
「そっすね」
以下略
AAS
4
:
◆8zklXZsAwY
[saga]
2020/08/16(日) 22:08:59.67 ID:FGITa5EtO
おれもだけど、と言ってマサさんは笑った。
マサさんは選挙についてそれ以上言わず、弁当を食い終わった後、クーラーの効いてる食堂でいつものように昼寝しだした。おれは自販機にコーラを買いに行った。自販機のすぐ横のゴミ箱のそのすぐ横には灰皿が置いてあって、昼飯が終わってからすぐに昼寝しない人らはここでタバコを吸っていた。この日はここに四人いて、作業服がきれいな事務所の人と現場の人間が半分ずつだった。
以下略
AAS
5
:
◆8zklXZsAwY
[saga]
2020/08/16(日) 22:09:48.31 ID:FGITa5EtO
「そういや、選挙どこに投票します?」
おれが意外なことを言ったのか、浅野さんと中村さんが顔を見合わせた。
以下略
AAS
6
:
◆8zklXZsAwY
[saga]
2020/08/16(日) 22:11:48.54 ID:FGITa5EtO
「田中は逃げたのか」
「あと、永井も」
以下略
AAS
7
:
◆8zklXZsAwY
[saga]
2020/08/16(日) 22:12:40.16 ID:FGITa5EtO
おれは二人の会話を聞きながら、それで結局選挙はどこに投票すればいいだろうと思い、そのことをまた質問しようとしたところで昼休憩の終わりを告げるチャイムが鳴った。結局、その日は仕事が終わるまで政治の話も亜人の話も出てこなかった。次の日もそうで、その次の日もそうだった。ニュースでは選挙の話がやってるのに、職場ではもう話されなくなっていた。世間ってこんなもんかと思いつつ、おれは残業が終わって家に帰ってからスマホで亜人の法律について調べたらしたけれどやっぱりよくわからなかった。それでおれは関心があって法律のこともわかってそうな人に電話した。
『もしもし』
以下略
AAS
22Res/16.88 KB
↑[8]
前[4]
次[6]
書[5]
板[3]
1-[1]
l20
中野攻「墓碑のような夜のビルの前に花束が」 【亜人SS】-SS速報VIP http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1597583111/
VIPサービス増築中!
携帯うpろだ
|
隙間うpろだ
Powered By
VIPservice