23: ◆Rin.ODRFYM[saga]
2020/08/09(日) 23:39:45.76 ID:S7yVE8bX0
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その後、最短距離で東京へと舞い戻り、私は自宅への帰還を果たす。
もう既に半日近く彼と遊んでいたと思うと、一日の過ぎ去る速度に驚いてしまう。
ひんやりと冷房の効いたリビングに荷物を一旦置いて、中から洗濯物を取り出してすべて洗濯機へと放り込む。
着ていたジャージも同じようにして、シャワーで汗を流し終えると、どっと疲れが押し寄せた。
それもそのはずだ。
なにせ朝から屋外ではしゃぎまわっていたのだから。
本日三着目となってしまった新たな装いに身を包んで、ソファへと腰掛ける。
そこへ我が家の愛犬であるハナコが「おかえり! おかえり!」と言わんばかりの勢いで飛んできた。
その様を眺めていたらしい母からも「おかえり」の言葉をもらったので「ただいま」を返したのちに、洗濯物が多いこととまた遊びに行くことを詫びた。
「たまのお休みだもの、めいっぱい遊んでらっしゃい」
「お盆だからお店も忙しいのにごめん」
私の両親は花屋を営んでいる。
そして、私の誕生日のこの時期は、お盆とかぶることもあってお供え用の花の注文が多い。
にも関わらず手伝わないのは、少し胸が痛かった。
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