57:名無しNIPPER[saga]
2020/07/12(日) 21:50:27.34 ID:qe4+sBJv0
滔々と語るマリーは、ようやくそこで一息ついた。
マリーはこちらと目を合わせようとしてくれない。
様々な感情が頭の中で渦巻く。
それでも、聞きたいことはこれだけだった。
何かに縋りつきたい思いでいっぱいだった。
「本当に……本当に、私の姿が見える子は──花丸はもうすぐ死ぬ子供なの?」
「ええ、そうよ。」
マリーは苛立たしそうに頭を振る。
それは、受け入れなくなかった残酷な答えだった。
「そう……なのね……」
自分の頭の中ががらんどうになった気がした。
自分があの子と出会って、仲良くなることは彼女の「死」を意味していたのだ。
これじゃあまるで、自分はあの子にとって────
(アクマね。)
受け入れたくなかった事実の重みを初めて自覚した気がした。
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