52:名無しNIPPER[saga]
2020/06/26(金) 18:50:31.12 ID:W5lmC8VA0
「千夜ちゃんっ」
玄関ドアをガチャンッ! と突進せんとばかりに叩き開ける。
ビックリして振り返った千夜ちゃんは、リビングのソファーに座っていた。
たぶん、本を読んでいたんだと思う。悪いことしちゃった。
「お、お帰りなさいませ、お嬢さま」
「はぁ、はぁ……ち、千夜ちゃん……!」
せっかくシャワーを浴びたのに、汗びっしょりになって、息も絶え絶え。
レッスン終わりの身体でほとんどずーっと全力疾走してきたから、寿命も結構縮んじゃったかな?
家に着いた私は、ヘトヘトになりながら何とかダイニングキッチンのカウンターに身体を預け、肩で息をするのがやっとだった。
「大丈夫ですか、お嬢さま。とにかく、こちらへおかけください」
「私、千夜ちゃん、に……謝らなきゃ、いけない、かもって……」
「謝る? ……お嬢さまが私に、ですか?」
千夜ちゃんは私に、只ならぬ雰囲気を察したみたい。
私をソファーにエスコートしながら、私の前に跪いて、真剣な目で見つめてくる。
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