48:名無しNIPPER[saga]
2020/06/26(金) 18:40:55.41 ID:W5lmC8VA0
「何かあったのか?」
心配そうに、あるいは少し、臆病そうに、彼は再度問いかける。
私なんかのために、いちいち真に受けてくれるの――ほんと、おっかしい。ふふっ。
「女の子に会ったの」
「女の子?」
「誰かのために、あの子自身のために、小さな幸せを掻き集める、とても優しくて、穏やかで……」
――強い子。
未来を諦めていた私とは、真反対の所に立っていた子。
「あの子は、誰かの未来のために、一生懸命に自分の今を見つめて生きている。
そんな姿を見せつけられたら、何だか、私……自分のことばかり考えていたんだなぁって、気づかされたの」
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