36:名無しNIPPER[saga]
2020/06/26(金) 18:10:11.19 ID:W5lmC8VA0
次の日のレッスンを終えた後も、藍子ちゃんとした話がずっと頭から離れずにいた。
普段の私なら、バテて一度や二度は中断する時があるのに、なぜか今日はスムーズにこなせたのを覚えている。
とうの私は、上の空だったのに。
シャワーを浴びた後、なんとなく家に帰る気にはなれなくて、私は一人、事務所のソファーで黙想している。
「……使命」
違和感があるのは、やはりこの言葉なのだ。
フレデリカちゃんに想いを託された藍子ちゃんの覚悟は、正しく使命と解せるはずのものだった。
でもあの子は、つよがるでも誤魔化すでもなく、義務や使命ではないと言った。
ただそうしたいと――答えになっていないような、ふわっとしたナンセンスな回答に、妙に納得させられたのが悔しい。
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