15:名無しNIPPER[sage saga]
2020/06/18(木) 17:52:12.75 ID:n4MKx+790
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引き延ばされた一秒が、ゆっくりと元に戻っていく。
履歴書と、必要な書類は鞄の中に入っている。何度も、何度も確かめた。
――よし。
ふんす、と気合いを入れて自動ドアの前に立つ。
エントランスには、第二十二期プロジェクト・シンデレラガールズ選抜オーディションの文字が描かれた看板がでかでかと掲げられている。
憧れ。近くて遠い場所にあるもののこと。誰かにとっては、理解から遠いものだと笑い飛ばされてしまうようなこと。
だけど、笑いたければ笑うといい。私の膝だってがくがくと笑っているけれど。
私はあのひとみたいに、アイドルになりたくて、ここに来たのだから。
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