6:名無しNIPPER[saga]
2020/04/26(日) 21:21:52.81 ID:e0wnwU/00
ちはやちゃあああんと涙声で千早にすがり付く春香がこれまた可笑しくて笑いそうになっていると、いつの間にか隣に座っていた亜美が、彼女も先程迄のやりとりをずっと見ていた訳であるのだけれど、対面に置かれっぱなしになった『四条のリスト』を手に取りながら、これ名案とばかりに黒いマジックペンで、白いバインダーの背面に何やら書き込んでいく。
「これで亜美はお姫ちんに誉められて、リスト入りはもう絶対に無いっしょ」
むふむふバインダーの裏で笑う亜美が至極楽しそうなので、それはそれとして置いといてその後も談笑していると、本当にそこのコンビニだったのであろう貴音とあずささんが帰ってきて、亜美は飛び付くようにして貴音にバインダーを手渡した。
「お姫ちん、亜美が書いてあげたんだよ」
「書いて、あっ」
「いいっしょ」
見ればその白いバインダーの背面に、黒い文字で『お姫ちんのリスト♡』と書いてあり、これでさっきから亜美は一人にまにましてたのかと合点がいった。
「亜美」
「何も書いてなくてさみしかったからね」
どこかいやらしく取り入ろうとする笑顔の亜美に対して、貴音の顔は一向に笑顔にはならずどこか震えながら、きっ、とした顔を亜美に向けた。
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