もしもし、そこの加蓮さん。
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104:名無しNIPPER[saga]
2020/04/30(木) 22:41:46.72 ID:QqIdgo5i0

一口。二口。
少し考えて、もう一口。

 「まずね、急過ぎてびっくりしてるの」

 「そう」

 「それと、奏が苦手な訳じゃないんだ。
  何て言えばいいのかな……いつも余裕のありそうな人が、ちょっと苦手でさ」

 「余裕?」

 「余裕……だと、思う」

奏もカップを傾けました。
音も無くソーサーへと戻し、小さく出した舌先で唇の端をぺろり。
意識した風でもない仕草が妙に艶かしくて、加蓮は口元をカップで隠しました。

 「ふふ……私のこれは、虚勢よ」

 「嘘だぁ」

 「嘘は苦手なの。可愛い女の子と二人で、すごく緊張してるわ」

 「まぁ、可愛いからね」

 「嘘だぁ、って、言わないのね」

 「そりゃあ、可愛いし?」


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