159: ◆qhZgDsXIyvBi[sage saga]
2021/12/15(水) 23:25:11.65 ID:ECNFnKQ+0
父『初めてあなたを連れてきた時点で、彼女の行動は全て我々の意に反することでした。
我々は行動方針を命令することはできます。ただ、これは絶対的な行動を約束しません。
最終的には彼女の判断で動くのですが……まさかまさかです』
160: ◆qhZgDsXIyvBi[saga]
2021/12/15(水) 23:25:40.41 ID:ECNFnKQ+0
男「なるほど」
父『ただ、あの髪留めがあなたを助けられるほどの品物だったかどうかは定かではありません』
男「?」
161: ◆qhZgDsXIyvBi[sage saga]
2021/12/15(水) 23:26:28.20 ID:ECNFnKQ+0
父『なんだか不思議な感覚ですね』
男「何がです?」
父『あなたとこんなお話をするようになったことがです』
162: ◆qhZgDsXIyvBi[sage saga]
2021/12/15(水) 23:27:18.31 ID:ECNFnKQ+0
父『まあ、また』
男「はい」
父『彼女の近況を教えていただくために、定期的に連絡致します』
163: ◆qhZgDsXIyvBi[sage saga]
2021/12/15(水) 23:28:33.89 ID:ECNFnKQ+0
男「……人間っぽいこと言いますね」
父『娘をよろしく頼みますね』
男「は、はい……」
164: ◆qhZgDsXIyvBi[sage saga]
2021/12/15(水) 23:29:21.88 ID:ECNFnKQ+0
女「……」
彼女がこちらをジッと見つめていた。
「落ち着く」という俺の胸元、超至近距離で。
165: ◆qhZgDsXIyvBi[sage saga]
2021/12/15(水) 23:29:57.63 ID:ECNFnKQ+0
あの日から一ヶ月以上が経った。
どうやら、今日という日は世界が再作成(リセット)を繰り返していた時には迎えることができなかった日のようだった。
男「お前は何度も繰り返してたんだな」
166: ◆qhZgDsXIyvBi[sage saga]
2021/12/15(水) 23:30:58.37 ID:ECNFnKQ+0
普通、人間の記憶なんて朧げなものなのだが。
脳内に直に転送された記憶は非常に鮮明だった。
映画を観に行ったり、商店街に出かけたり。
167: ◆qhZgDsXIyvBi[sage saga]
2021/12/15(水) 23:31:37.66 ID:ECNFnKQ+0
男「俺はすげえ覚えてるけど、お前は覚えてないんだもんな」
軽くため息を吐いてみる。
女「……」
168: ◆qhZgDsXIyvBi[saga]
2021/12/15(水) 23:32:19.59 ID:ECNFnKQ+0
女「これから」
男「ん」
女「一緒に経験する」
169: ◆qhZgDsXIyvBi[sage saga]
2021/12/15(水) 23:35:20.55 ID:ECNFnKQ+0
去年の4月にスレを立てて、急ぎ足で完結しました。
よくわからない部分ありましたら補足も致します。
ありがとうございました。またどこかで。
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