109: ◆qhZgDsXIyvBi[sage saga]
2021/12/15(水) 21:56:35.90 ID:ECNFnKQ+0
男「仕方なくだからな」
彼女の肩にそっと手をやり、身体を離した。
女「……」
110: ◆qhZgDsXIyvBi[sage saga]
2021/12/15(水) 21:58:16.21 ID:ECNFnKQ+0
ただ彼女をこのまま放っておけなかった。
何かがあるような気がする。
これはただの勘でしかないが。
111: ◆qhZgDsXIyvBi[sage saga]
2021/12/15(水) 22:01:37.38 ID:ECNFnKQ+0
男「えーっと、なんかの冗談なのか?」
少し呆れた俺は頭をめんどくさそうに掻く。
おまけにアクビも出る。
112: ◆qhZgDsXIyvBi[sage saga]
2021/12/15(水) 22:04:48.83 ID:ECNFnKQ+0
女「……」
彼女は『それ』に向かっていく。
男「いやいや」
113: ◆qhZgDsXIyvBi[sage saga]
2021/12/15(水) 22:06:11.50 ID:ECNFnKQ+0
男「おじゃまします」
自然と中に入ると、俺はそう言っていた。
中身は外側の灰色の鉄の色同様に生活感の無い色をしているのかと思いきや。
114: ◆qhZgDsXIyvBi[sage saga]
2021/12/15(水) 22:07:28.44 ID:ECNFnKQ+0
ここまで似ていると不気味過ぎる。
男「どうなってんだこれ……」
?「今回はお早いですね」
115: ◆qhZgDsXIyvBi[sage saga]
2021/12/15(水) 22:10:50.94 ID:ECNFnKQ+0
いや、姉ではあるが様子がおかしい。
いつも綺麗に整えている髪は乱れ、眼鏡を外している。
胸元も大きくはだけ、服もしわくちゃだ。
116: ◆qhZgDsXIyvBi[sage saga]
2021/12/15(水) 22:11:54.18 ID:ECNFnKQ+0
父「父です。……と言っても今のあなたには何がなんだか、でしょうが」
まったくその通りだ。
男「あの、なんなんですかこれ」
117: ◆qhZgDsXIyvBi[sage saga]
2021/12/15(水) 22:15:43.16 ID:ECNFnKQ+0
男「どういうことですか?」
父「ちょっと失礼……」
少し疲れたような顔をして俺の額に手を当てる。
118: ◆qhZgDsXIyvBi[sage saga]
2021/12/15(水) 22:16:13.60 ID:ECNFnKQ+0
そして脳内で鮮明なイメージが浮かんでくる。
現れたのは、さっきの彼女だった。
父「あなたの記憶です」
119: ◆qhZgDsXIyvBi[sage saga]
2021/12/15(水) 22:17:01.58 ID:ECNFnKQ+0
男「不思議っ娘!」
ふと我に返り、気づくと叫んでいた。
父「思い出しましたか」
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