スタートダッシュ
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9:名無しNIPPER[saga]
2020/02/09(日) 02:25:10.29 ID:QhrXPTvL0

 昼休みはたいていひとりでふらふらのそのそと、購買にパンを買いにいく。

 適当に目に付いたのを二つ手に取って、ついでに冷ケースから飲み物を取る。
 それが半ばルーティン化しているから、購買のお姉さんに顔を覚えられているらしく、小銭を出すときにいつも目が合う。
 あら今日も豆乳ね的な笑みに、あははなんてったって安いですからね的な笑みで返す。

 これおまけね、とお姉さんは何かを袋に入れた。
 多分豆乳だろうと思った。いつだか売れない売れないってぼやいてたから。

 雨だからなのかわからないけれど、購買と学食の人の出入りがいつもより盛んだった。
 わたしは教室に戻って食べるから関係ないけど、帰るのに一苦労しそうで辟易する。

 うげーめんどくせーと思いながら人混みに逆行して出入口を目指す。

 二秒で諦めた。
 ちょっと待ってから出た方が楽そうだ。

 軽く袋をぷらんぷらんさせて、はよはよーなんて口の中で呟きながら出入口に目をやる。
 まだ混雑していたから、袋の中身を覗いてみる。

 やっぱり売れ残りの豆乳だった。お姉さんはいつだって期待を裏切らない。
 まともに話したことないのに、なんだろう、在庫処分に付き合わされている。





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