24:名無しNIPPER[saga]
2020/02/06(木) 18:28:27.66 ID:lh55PHNT0
ララちゃんのお父さんからはまつり本人に伝えないで欲しいと言われたが、そうはいかなかった。
定期的に届いていたファンレターが途絶えれば、まつりならすぐに感づくだろう。
私はまつりに、すべてを伝えた。
25:名無しNIPPER[saga]
2020/02/06(木) 18:29:10.04 ID:lh55PHNT0
まつり「そうだったのですね……」
P「うん。この間もらった手紙からは、とてもそんな風には思えなかったよね」
まつり「ええ。まつりもララちゃんのお手紙から、たくさん元気をもらったのです」
26:名無しNIPPER[saga]
2020/02/06(木) 18:29:51.86 ID:lh55PHNT0
まつり「お仕事の後、衛星通信でララちゃんの病室に映像を送れば……」
P「まつりとエミリーのスケジュールはしばらくユニットPRで埋まっている。それに中学生のエミリーたちを夜8時以降に働かせられない」
まつり「では録画した映像をララちゃんに――」
27:名無しNIPPER[saga]
2020/02/06(木) 18:30:34.73 ID:lh55PHNT0
まつり「まつりもアイドルです。それは心得ているつもりなのです。だからこそみんながはっぴー!になれる方法を探したいのです。……本当に、一つもないのです?」
P「ないこともないよ。昨日から動画サイト上で告知用にワンコーラスだけ公開している『だってあなたはプリンセス』のMVを、フル尺で公開してもらうんだ」
まつり「!」
28:名無しNIPPER[saga]
2020/02/06(木) 18:31:08.61 ID:lh55PHNT0
P(しかし……日頃お世話になってるレコード会社のお偉いさんに私の独断でいきなり無茶を言って聞き入れてもらえるのかな。決裂すれば今後のみんなの活動にも影響が出かねない)
P(いや……どのみち方々に頭を下げる予定なんだ。使える手段はすべて使おう。……かくなる上は)
ピッピッ
29:名無しNIPPER[saga]
2020/02/06(木) 18:31:41.76 ID:lh55PHNT0
先代P『それにしても……今の君のなりふり構わないその行動力、そっちにいた頃の俺を思い出すよ。君もすっかり765プロに染まってきたんじゃないか?』
P「ふふっ。かもしれませんね」
先代P『新ユニット企画の好評、こっちにも届いてるよ。俺が研修を終えてそっちに戻る頃には、劇場もすごいことになってるんじゃないか。楽しみだよ』
30:名無しNIPPER[saga]
2020/02/06(木) 18:32:14.11 ID:lh55PHNT0
――Charlotte・Charlotte劇場お披露目公演当日
P「こんにちは。ようこそいらっしゃいました」
31:名無しNIPPER[saga]
2020/02/06(木) 18:32:58.11 ID:lh55PHNT0
――公演終了後
P「みんなお疲れ様! 改めて、今日は本当に最高のステージだったよ」
32:名無しNIPPER[saga]
2020/02/06(木) 18:33:38.38 ID:lh55PHNT0
コンコン ガチャ
P「まつり、少しいいかな――あ…」
まつり「ほ――Pさん……」
33:名無しNIPPER[saga]
2020/02/06(木) 18:34:09.57 ID:lh55PHNT0
私もまつりと、それなりに長い時間を過ごしてきた。
だからこの子のやりたいこと、目指すもの、その深い部分の一端をも見ることができた。そんな気がしている。
この子が目指すものはきっと、この子自身がかつて憧れた概念そのもの。
34:名無しNIPPER[saga]
2020/02/06(木) 18:34:54.37 ID:lh55PHNT0
P「あなたがどんなときも泣かない子なのは知ってる。だからもしあなたに涙を流すときがあったとしても、それを知る人は誰もいないから、誰も受け止めようがない」
P「でもその涙はきっと、あなたがお姫様として輝くために必要なもの。ならその涙を誰かがそばで受け止められたら、魔法みたいに素敵な奇跡になるんじゃない?」
まつり「……あなたは、ずるいよ。私はただいつもの私でいたいだけなのに、それを許してくれないなんて」
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