20: ◆x8ozAX/AOWSO[saga]
2020/02/05(水) 17:38:17.47 ID:zm72+V2G0
響子「お兄ちゃん、本っ当に単純だよね……」
P「っふぅ……うぉぉ……もう動けん……」
なんとか家まで辿り着いて、俺はトーテムポールになった。
P「悪い響子、両手塞がってて取れないから鍵出してくれ」
響子「はーい。鞄の中ですか?」
P「いや、俺のポッケ」
響子「…………お兄ちゃん、妹にどこ触らせようとしてるんですか……?」
ジト目に唇を尖らせる響子。
おかしい、何か変な事を言っただろうか。
P「ジャケットの右側に入ってるから」
響子「えっジャケット……わ、分かってましたよっ?」
P「兎に角早く開けてくれ。両腕が初期微動起こしてる」
響子「はーい」
響子が俺のポッケから鍵を取り出し、玄関の扉を開ける。
……この部屋の扉を俺以外が開けたの、記憶が正しければ初めてだった。
響子「はいお兄ちゃん、お帰りなさい」
P「ただいま。響子もお帰り」
響子「はいっ! ただいまお兄ちゃんっ!」
疲れが吹っ飛んだ。
両腕が喜びにエキサイティング。
響子「私がお夕飯作ってますから、お兄ちゃんは先にお風呂入ってきたら?」
P「いや、さっきも言ったけど一緒に作るよ」
響子「……はいっ!」
満面の笑顔で、キッチンへとかけて行く響子。
それから響子がエプロンを着けて此方を向くまでに、なんとか俺は緩んだ表情を直さなければならなかった。
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