12: ◆x8ozAX/AOWSO[saga]
2020/02/05(水) 17:33:51.02 ID:zm72+V2G0
朝、アラームの音で目を覚ます。
今は何時だろうとスマホを開くと、なんか大量に通知が来ていた。
送ってきたのは美穂で……ずるい? 大丈夫ですよね? なんの事だろう。
美穂に対して、何か騙す様な事をしてしまっていただろうか?
寝起きで回らない頭を揺らしながら、洗面所へ向かおうとドアを開ける。
ふんわり、と。
食欲をそそる、良い香りがした。
響子「あ、おはようございますお兄ちゃんっ。朝ごはんもうすぐ出来上がりますからっ!」
P「……あぁ。おはよう、響子」
そしてようやく、俺は昨日の事を思い出して。
P「……朝ご飯か」
響子「お兄ちゃん普段は食べないって言ってましたけど、朝ご飯は一日の元気の源ですからっ!」
P「やばい……幸せかもしれない」
朝起きたら、可愛い女の子が朝食を作ってくれている。
鼻歌混じりに上機嫌なエプロン姿の響子が、ゆらゆら身体を揺らしながら鍋を火にかけている。
……兄妹と言うより新婚みたいだな、と言う言葉は飲み込んだ。
これは彼女の演技の練習であって、決して、職権乱用による所属アイドル連れ込み事件では無いのだから。
響子「あの……それとなんですけど」
P「どうかしたか?」
響子「えっとですね……朝起きたら、美穂ちゃんから沢山ラインが……」
P「あー……」
俺の方にも来ている。
夥しい量の通知が。
P「……二度寝、したいなぁ」
響子「ダメですよー? お仕事遅れちゃいますから」
事務所に行くのが、少し憂鬱になった。
59Res/82.66 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20