9:名無しNIPPER[sage saga]
2020/01/04(土) 20:53:27.03 ID:DQhBkFB7O
「やあやあ。これはこれは。皆さんお揃いで」
「ジェイド! 来てたのか!」
「久しぶりですね、ガイ、ティア」
ミュウをつれてチーグルの森を出ると、そこには見上げる程巨大な軍艦が停泊しており、その甲板上に2人の人物がこちらを見下ろしていた。
1人はマルクトのジェイド・カーティス中将。
そしてもうひとりは、スタイル抜群の女性で。
「やっほーガイ! 元気だったー?」
「導師補佐まで……」
「むぅ。アニスでいいって言ってるのにぃ」
ダアト教会の導師補佐。アニス・タトリン。
導師フローリアを支える教会の重鎮である。
こんな僻地に大詠師と導師補佐が揃っていた。
「教会のお仕事はよろしいのですか?」
「もぉーティア、敬語はやめてよぅ」
「し、しかし……」
「これからしばらく旅をするんだから、また昔みたいに仲間として接して。ね? お願い!」
見目麗しく肉感的な成長を遂げたアニスと、さらに女としての魅力に磨きをかけたティアとのやり取りをルークが口をパクパクしながら凝視していると、その隙にガイが甲板に飛び乗り。
「いいのかよ、軍艦を足代わりにして」
「問題ありません。たまには権力を行使しませんと、下の者に示しがつきませんので」
「あんたは相変わらずだな」
「小官はともかく、そちらはすっかり貴族に戻られたようで何よりです。ガイラルディア辺境伯殿」
恭しく礼をするジェイドに苦笑しつつ、ガイは簡単に今回の旅路での所感を伝えた。
「お坊ちゃんはこれで洗脳されてるようだ」
「これは……ルークの日記、ですか」
「これを小さいうちから読まされたらしい」
レプリカ・ルークは旅の日記をつけていた。
それは自らがレプリカと知る前、誕生以前の記憶を持たない彼に医者が勧めたものだった。
それに目を通しながらジェイドは思案する。
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