ティア・グランツ「私、もう待つのはやめたの」
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5:名無しNIPPER[sage saga]
2020/01/04(土) 20:44:57.18 ID:DQhBkFB7O
「ありがとう、ガイ。助かったわ」
「なんのなんの。このくらいなんでもないさ」

キラリと白い歯を輝かせるガイ。
しかし、やはり髭が似合わない。
ティアが指摘するか迷ってると。

「師匠、いい加減その髭やめてくださいよ」
「お前が師匠呼びをやめたら剃ってやるよ」

げんなりしたルークの頭をくしゃりと撫でて。

「なにせ、師匠ってのは髭が命だからな」

ガイのその言葉でティアはハッとする。
そう言えば、兄さんも髭を生やしていたと。
ガイなりにそれを継いでいるのかも知れない。

「ありがとう、ガイ。その気持ちは嬉しいわ。だけど私もあなたに髭は似合わないと思うわ」
「ティア……お前は相変わらずキツイな」

ティアはそもそも兄の髭が嫌いだった。
久しぶりに会った時、冗談かと思った程。
どうして男の人が髭に拘るのか理解出来ない。
今の幼いルークや亡きイオン様のようにずっとツルツルであればいいのにと本当に心底思う。


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