ティア・グランツ「私、もう待つのはやめたの」
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37:名無しNIPPER[sage saga]
2020/01/04(土) 21:57:55.32 ID:DQhBkFB7O
「大人になるまで浮気しちゃ駄目よ。約束を破ったら、許さないから。いい? わかった?」
「は、はい! わかりました!」
「約束ね」

そう言って、小指を差し出すティア。
父上は約束が嫌いだったらしい。
しかし、レプリカ・ルークは違う。
別に真似をするわけではないけれど。
しっかりと小指を結んで、別れた。

「ティアは悪女ですねぇ」
「なんのことですか?」

再びダアトへと向かう船の中で、ニヤニヤして揶揄ってくるジェイドにつんと澄まして尋ね返すと、ミュウに顔を覗き込まれて。

「ティアさんお顔が真っ赤なのです!」
「ミュ、ミュウ! 余計なこと言わないで!」

痛いところを突かれて狼狽した隙に、中将が。

「ああして約束していれば、彼がこの先、命を大事にするとでも思ったのですか?」

まるで見当違いなことを言われて、笑った。

「中将が独身な理由がわかった気がします」
「……本当に、悪女になりましたねぇ」

悪女と呼ばれても構わない。
もう意地を張るのはやめた。
今度こそ約束を守って貰う。

「だってあの子、可愛いんですもん」

大詠師メシュティアリカ姫は、昔と変わらず、可愛いものが大好きなのだから。


【テイルズオブジアビス〜新たなる旅路〜】


FIN


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