ティア・グランツ「私、もう待つのはやめたの」
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21:名無しNIPPER[sage saga]
2020/01/04(土) 21:26:53.72 ID:DQhBkFB7O
「皆さん、進路変更です」

翌日、タルタロス弐号機は進路を変更した。
朝っぱらから叩き起こされたガイが、目をこすり欠伸をしつつ、ジェイドに行き先を尋ねた。

「どこへ向かうつもりだ、ジェイド」
「過去の因縁にケリをつけに行きます」

向かったのは、シルバーナ大陸。
ジェイドの故郷であるケテルブルクより北西へと進み、大陸の端にある猛吹雪が吹き荒れる世界の最果て。そこに彼の師が封印されていた。

「すごい吹雪ね」
「ノエル、大丈夫なのか?」
「はい! この船には錬成飛符石が搭載されていますので、このように助走をつければ……」

吹き荒れる猛吹雪を見たティアとガイが懸念を伝えると、ノエルは説明しつつフルスロットルて吹雪を抜けて、ロニール雪山を通過した。

「すごい! 流石ノエルだな!」
「えへへ。それほどでも……」

褒めるガイに照れるノエル。一方、アニスは。

「うへぇ〜海岸線が崩壊してますよぉ」
「あれが通称、ネビリムの岩です」

一行はその崩落した海岸線へと着陸した。
それは到底、自然形成されたものではなく。
なんらかの強大な力によって破壊された跡。
聞き覚えのある響きを耳にして、気づく。

「あれ? ネビリムってたしか……」
「ええ。私の恩師の名前です」

アニスに補足しつつ、ジェイドは告げた。

「これは言ってしまえば完全に私怨なのですが、私だけでは勝てません。どうか皆さんのお力を貸してください。この通りお願いします」
「ひゃわっ!? 中将が頭を下げるなんて!」

深々と頭を下げるジェイドを見て、ガイが嘆息して、ティアが慌てて顔を上げさせた。

「おやめください、中将!」
「水臭いじゃないか、ジェイド」
「そうですね……私らしくありませんでしたね」
「きっとルークもそう言う筈です」

ティアの言葉に頷いて、洞窟の中へと入った。


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