201: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 15:25:31.58 ID:ZRhpxi3E0
そうした光景に、紗代子は少しだけ悋気を感じてはいたが、誇らしくもあった。
自分のプロデューサーが有能であることを、みんなにわかってもらえるのは単純に嬉しかった。
そして紗代子にとって意外だったのは、強気で自信に溢れてるんじゃないかと思っていたプロデューサーが、案外……いや、かなり気弱で素振りの落ち着かない人物だったことだ。
紗代子以外の娘に対しては、言葉遣いがやや口ごもりがちで、目線もなかなか合わせてはくれない。
だがプロデュースに関しては真摯で、厳しくもあった。
そうこうするうちにやがて……毎日劇場でみんなに会うようになり、必要に駆られ会話を交わし関わるうち、1ヶ月もするとプロデューサーは紗代子以外の他のアイドルに対しても物怖じしなくなってきた。
今では普通に会話をし、求められれば紗代子以外の他の娘にもアドバイスや指導をする。
「もっと高山さんのプロデューサーみたいに指導して欲しいって言われてまいりましたよ」
他の娘の担当プロデューサーが、そう苦笑していた。
いずれにしろ、765プロ内の歯車は、上手く回り始めていた。
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