60:名無しNIPPER[saga]
2021/08/10(火) 12:56:30.64 ID:9hCF7dup0
病院に着いたのは、ちょうど一時間ほど経ってからでした。
車から降りたあと、プロデューサーさんと千雪さんは、
すぐになーちゃんを病室にへと運んでいました。
61:名無しNIPPER[saga]
2021/08/10(火) 12:58:43.02 ID:9hCF7dup0
それからは、なーちゃんの診断が始まりました。
その間、甜花たちはロビーで待たされることになりました。
診断が終わったのは、日が暮れる頃でした。
62:名無しNIPPER[saga]
2021/08/10(火) 13:08:31.47 ID:9hCF7dup0
その言葉に甜花たちは歓喜しました。
なーちゃんが元に戻る、それは途方もない道のりに思えました。
しかしお医者さんは「ただし」と付け加えました。
63:名無しNIPPER[saga]
2021/08/10(火) 13:43:26.30 ID:9hCF7dup0
「具体的には、どういうことをするんでしょう」
千雪さんは不安そうに声を震わせました。
「事故の記憶を、別の記憶にすり替えるのはとても難しいです。
64:名無しNIPPER[saga]
2021/08/10(火) 13:47:09.00 ID:9hCF7dup0
それからのお医者さんの説明は、
どこか他人事のように聞き流していました。
つまり、なーちゃんを助けるためには、
65:名無しNIPPER[saga]
2021/08/10(火) 13:55:43.06 ID:9hCF7dup0
「どうしましょうか」
診察室から出てきた千雪さんは、
とても困ったような顔で俯いていました。
66:名無しNIPPER[saga]
2021/08/10(火) 13:56:26.34 ID:9hCF7dup0
甜花がそういったとき、千雪さんは
瞳からぽろぽろと涙を溢れさせて、
それからプロデューサーさんの肩で
ずっと泣いていました。
67:名無しNIPPER[saga]
2021/08/10(火) 14:06:58.82 ID:9hCF7dup0
それからすぐにやって来たお父さんとお母さんにも、
プロデューサーさんは事情を説明していました。
「本当にこれでよかったの?」
68:名無しNIPPER[saga]
2021/08/10(火) 14:09:33.25 ID:9hCF7dup0
それから、なーちゃんの治療が始まりました。
強い暗示をかけるには、時間がかかるということもあり、
なーちゃんはその病院で入院することになりました。
69:名無しNIPPER[saga]
2021/08/10(火) 14:13:23.11 ID:9hCF7dup0
甜花は、きっと、この瞬間のために、
再びなーちゃんのところに現れることができたのでしょう。
月明かりの差し込む病室で、なーちゃんの寝顔を見つめていた甜花は
70:名無しNIPPER[saga]
2021/08/10(火) 14:20:37.72 ID:9hCF7dup0
そうして、なーちゃんは、元のなーちゃんに戻ることができました。
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