71:名無しNIPPER[saga]
2020/01/01(水) 11:31:43.48 ID:12PeC/pS0
「そうさ…家族だよ…家族が欲しかったんだ…」
「私だって…子供さえ生めれば…」
「今も…幸せでいられたはずなのに…」
初枝はその眼から大粒の涙を零しながらボソリと呟いた。
その言葉は海の波音で彼女の指す家族には聞こえず隣にいる右京にしか伝わっていない。
そして初枝の眼は今も海ではしゃぎ続ける柴田一家が写っていた。
家族一緒に手を繋ぎ遊び続ける彼らの姿…一見幸せそうな光景だが…
この日が柴田一家の『家族』として過ごせる最後のひと時となった。
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