72:名無しNIPPER[saga]
2020/01/01(水) 11:32:14.77 ID:12PeC/pS0
柴田家が海水浴に行った翌日、右京たち特命係は今日も家の張り込みを続けていた。
自首に応じてもらおうとリスクを犯してまで家族と接触したがまるで動きがない。
いや、動きが無さ過ぎた。
昼過ぎになり右京は張り込みを交代するため今日もスーパーの手伝いをする冠城の元へとやってきた。
その冠城だが休憩時間を利用して何処かへ外出していた。
「すいません遅くなりました。」
「おや、どちらへ行っていたのですか。」
「さっき近くで喪中の張り紙があったでしょ。だからお線香を上げに行っていました。」
「なるほどそうでしたか。それでは冠城くん、あとはお願いします。」
「了解しました。ところで動きはありましたか?」
「いいえ、ありません。というよりも誰も家を出てないんですよ。」
「誰もって…あの夫婦はともかく子供たちもですか…?」
「ええ、いつもなら誰かしらの笑い声が聞こえてくるあの家が不気味なほど静かでした。」
右京から張り込みの現状を聞いて冠城は嫌な予感が過ぎった。
既にこちらからやんわりと忠告を促した。それにも関わらず家族は誰も外出しない。
ひょっとして今後のことについて話し合いでも行っているのか?それともまさか…
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