6: ◆Xz5sQ/W/66[sage saag]
2019/12/04(水) 22:46:38.85 ID:/r2p4Xlx0
見かけなかったかい? と黒ネコが問う。
するとエミリーは残念そうに首を振って。
7: ◆Xz5sQ/W/66[sage saag]
2019/12/04(水) 22:47:52.59 ID:/r2p4Xlx0
黒ネコが力になれないと首を振ると、エミリーは「構いません」と言って立ち上がった。
だが……その両腕には黒ネコがしっかり抱きしめられていて、彼は狼狽えながら彼女に訊いた。
8: ◆Xz5sQ/W/66[sage saag]
2019/12/04(水) 22:49:13.84 ID:/r2p4Xlx0
――さて、そうなってくると、建物内に残った調べるべき場所は二階と地下。
一人と一匹はそのどちらにも向かえる階段へと同時に視線をやって。
9: ◆Xz5sQ/W/66[sage saag]
2019/12/04(水) 22:50:30.11 ID:/r2p4Xlx0
===
「携帯を使おうって発想は無かったんですか?」
10: ◆Xz5sQ/W/66[sage saag]
2019/12/04(水) 22:52:03.30 ID:/r2p4Xlx0
「要するにだね。人生とは、回り道の数だけ想い出も増えて行って――」
「別に人生訓を訊いたワケじゃ。私を探してたって事は、用事があったんじゃないんですか」
11: ◆Xz5sQ/W/66[sage saag]
2019/12/04(水) 22:53:13.83 ID:/r2p4Xlx0
「一体何をやってるんだい?」
黒ネコが疑問を口にした。
12: ◆Xz5sQ/W/66[sage saag]
2019/12/04(水) 22:58:30.57 ID:/r2p4Xlx0
何故ならば、だ。その女性こそがエミリーの探していた――。
「仕掛け人さま、それなら私もお手伝いします!」
13: ◆Xz5sQ/W/66[sage saag]
2019/12/04(水) 23:00:15.66 ID:/r2p4Xlx0
そうして、志保が飾りつけ用のボールを黒ネコの鼻先に転がした。
コロコロと向かってきたボールを前脚で踏みつけると、彼はふてぶてしく胸を張って言った。
14: ◆Xz5sQ/W/66[sage saag]
2019/12/04(水) 23:07:36.51 ID:/r2p4Xlx0
「プロデューサーさん。……あの、それって手編みでも良いんですか?」
黒ネコがピンと耳を立てる。
15: ◆Xz5sQ/W/66[sage saag]
2019/12/04(水) 23:08:56.32 ID:/r2p4Xlx0
===
以上、おしまい。
お読みいただきありがとうございました。
16: ◆NdBxVzEDf6[sage]
2019/12/04(水) 23:11:39.12 ID:Y6GOEWeZ0
今年の5月ぐらいにしぶに投下されてた「ネコデューサーさんと私」の続きかな?
乙です
>>1
北沢志保(14) Vi/Fa
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