21: ◆x8ozAX/AOWSO[saga]
2019/12/04(水) 18:25:24.40 ID:86FQdztyO
「お兄ちゃん……甜花とゲーム、しよ?」
食器を片付け終えて、リビングのソファで考える。
他の283プロの皆は、どうなっているのだろう。
連絡は通じるだろうか、そもそもこの狂った幸せの世界に存在するよだろうか。
後で連絡を取ってみる価値はあるだろう。
「あ、甘奈もやる!」
「悪い、今日は本を買いに行こうと思ってるんだけどさ。帰って来てからで良いか?」
少し、彼女達も試してみる。
この発言に対し、甘奈と甜花の二人は……
「えー、そんなのネットショッピングで良いじゃーん!」
「甜花、ポイント貯まってるから……お兄ちゃんにプレゼント、したい……!」
「……そっか、ならそれが良い。ありがとな甜花」
「にへへ……お兄ちゃん、喜んでくれた……!」
甜花の頭を撫でながら、やはりと納得と落胆をする。
案の定だが、二人は俺が外出するのを阻止しようとした。
まぁ、それはそうだろう。
きっと外になんて出られないのだから。
一応玄関の外に出ようとしてみる。
やはりリビングに戻っていた。
……まぁ、今思えばリビングで良かったよ。
これで繋がっているのがバスルームだったら、ロボットたぬきアニメよろしく引っ叩かれていただろう。
部屋へ戻って、スマホを探す。
無かったらどうしようと心配だったが、枕元に置いてあった。
電波はばっちり、充電もある。
連絡先に関しても、きちんと覚えている限りそのままだ。
……さて、誰に連絡してみよう。
通話が繋がるかのチェックも兼ねて、取り敢えずはづきさんからだろうか。
ボタンを押す手が震える。
コール音が嵩む度に不安が積もる。
頼む、頼む、頼む、繋がってくれ!
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