環いろは「桜子ちゃんが二人になっちゃった?!」
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64: ◆LXjZXGUZxjdx[sage saga]
2019/12/01(日) 22:49:26.38 ID:5yCClcPC0
いろは「お手紙の続き読みますね」
いろは「噂は人から人へと語り継がれ間にその内容が少しずつ変わってしまうものです。そして私の残した噂は、具体的な場所や意味を示さない曖昧で抽象的な物です。普通に考えれば長い時間を待たずして噂自体が消えてなくなるでしょう」
いろは「それでもそんな噂だろうと、運よく捕まえて、そしてわずかな手掛かりを元に一生懸命意味を考えて、頑張って桜子ちゃんの元へ辿り着けるような子がいたとしたら―――」
いろは「えっ? あ、あれ・・・? もしかしてこれって私の事・・・?」
桜子「 |・・・・・・・| 」
いろは「つっ、続き読みますっ」
いろは「その子こそが、桜子ちゃんの目を覚ますことができる奇跡の存在です。誰よりも桜子ちゃんの事を想い、追い求めて探してくれたその子は、今桜子ちゃんの目の前にいるはずです。その子が私から桜子ちゃんへの贈り物です」
いろは「桜子ちゃんはこれからその子と一緒に、ミラーズで失った時間を取り戻してください。この時間軸の桜子ちゃんと同じように、友達をたくさん作って環を作ってください。そして噂の内容通り、いつかは万年桜の広い草原でみんなと仲良く遊んでください」
いろは「桜子ちゃんはまた長い時を生きると思います。そんな桜子ちゃんがこれから生きる世界は、私たちが幸福と希望を願って守った世界です。どうか私たちに代わってこの世界を末永く見守ってください」
いろは「それでももし、どうしても生きるのが苦痛になるようなことがあったら、その時は平行世界に渡ってください。平行世界の狭間で神様が桜子ちゃんを捕まえて私たちがいる場所まで導いてくれます」
いろは「それまでは、私たちが守ったこの世界で新しい友達と仲良く遊んでください。今までできなかったことを嫌って思えるくらい、沢山」
いろは「それでは、桜子ちゃんに明るく楽しい未来がありますように。環いろはより」
いろは「・・・・あっ、環いろは・・・。この手紙を書いた人もいろはっていう名前なんですね。私と同じ」
桜子「 |んっ・・・。いろはっ・・・・。ありがとう・・・・。私のためにいっぱい考えてくれて・・・・| 」 ウルッ....
いろは「・・・・・・・」
いろは「あ、あの、それで、えと・・・・・・・」モジモジ......
桜子「 |あなたもありがとう。手紙を読んでくれて| 」
いろは「いっ、いえっ、そんな、むしろ私の方こそ色々知っちゃってすいません・・・」
桜子「 |ううん| 」
いろは「代わりに、っていうのも変ですけど・・・。わ、私の話もしていいですか・・・?」
桜子「 |うん、あなたの事を知りたい。聞かせて| 」
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