環いろは「桜子ちゃんが二人になっちゃった?!」
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50: ◆LXjZXGUZxjdx[sage saga]
2019/12/01(日) 19:53:56.20 ID:5yCClcPC0
やちよ「そんなのは些細な事よ。もっと大きな視野を持って考えてみて。まず言えるのは、桜子さんはかなり強力な味方だと言う事。300年分の戦闘経験がある上に、キュゥべえの知識まである」
やちよ「そんな桜子さんがずっといろはの側に居れば、いろはは外的な要因で死ぬことは無くなるはずよ。普通に考えればね」
いろは「そ、それは、すごいですね」
やちよ「だけど魔法少女は条理を逸した存在。それを駆使して私たちが想像もしない方法でいろはの命を狙う者が現れたら? もしそんな人物が二木市側に居たら? そう考えるとやっぱり、いろははいつ死んでもおかしくないのよ」
やちよ「それでなくともいろはやがて寿命で死ぬわ。どんなに運がよくてもせいぜい後100年くらいしか生きられない」
やちよ「そうしていろはの命が失われたとき・・・。桜子さん、貴女はどうする?」
桜子「 |この時間軸で再度タイムマシンを作り時間遡行をして、生きているいろはに会いに行く| 」
やちよ「その時間遡行先でまたいろはが亡くなったら?」
桜子「 |同じことを繰り返す。いろはは私にずっと側に居ていいと言った。だから私はそうする。ずっと、ずっと側に居る。永遠に| 」
いろは「あっ・・・永遠・・・。永遠って、そういう意味だったんだ・・・」
やちよ「もしいろはからそんなことをしないで欲しいと頼まれたらどうする?」
桜子「 |それはっ・・・。どうする・・・? 分からない・・・。多分、できないっ・・・。いろはが側に居ないのは耐えられない・・・| 」
ねむ「だと思うよ。この桜子のウワサの内容は長い時間をかけてすっかり変容してしまっている。お姉さんの側にずっと居る、っていう内容にね。桜子はそれには逆らえないよ」
やちよ「そこで桜子さんが時間遡行をしている時の事を思い出して。舞い落ちる羽根を伴って誰かが桜子さんに語り掛けているわよね」
いろは「あっ、はい。私これを見た時、ハッ としました。覚えのある語り口だなって思って」
やちよ「私も覚えがあるわ。この人は、以前里見さんがこの宇宙と他の宇宙を繋げて開けてしまったゲートを閉じようとした時に、私といろはに力を貸してくれた人と同じだと思うの」
やちよ「この人は時間と空間に囚われない、まさに、神様と言っていい人。その神様は変わらず私たちの味方でいてくれているみたい。だから桜子さんの背中を押してくれた」
やちよ「その人がこう言ってるわ。『平行世界へ渡るのはこの一回だけにして』って」
いろは「どうしてそんなことを言ったのでしょう?」
灯花「その答えは、その神様も言っているけど、お姉さまに因果の糸が集中しちゃうからだよ・・・」
いろは「因果の糸?」
灯花「魔法少女としての潜在力は、背負い込んだ因果の量で決まってくる。同じ理由と目的で、桜子が何度も時間を遡ると、いくつもの平行世界の因果の糸をらせん状に束ねちゃう。お姉さまを中心軸に」
灯花「そうすると、あらゆる出来事の元凶がお姉さまになる。いずれお姉さまの因果の量は誰よりも多くなって、誰よりも強い魔法少女になる」
灯花「誰よりも強い魔法少女・・・それはつまり、誰よりも強い魔女になりえるってことになる・・・。もし、運悪く自動浄化システムが作動しない平行世界でお姉さまが魔女になったら・・・それこそ世界は崩壊する・・・」
いろは「そんなっ・・・・」
やちよ「そんなことになって得するのはキュゥべえだけよ。キュゥべえはエネルギーさえ確保できれば、人類なんか滅亡したって構わないと思っている。いろははキュゥべえと和解することを目指しているけど、残念ながら今はまだ、キュゥべえは私たちの敵よ」
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