白雪千夜「足りすぎている」
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85:名無しNIPPER[saga]
2019/11/23(土) 00:08:13.47 ID:1/ZkFkMM0
「でもさ、ちよちー。楽しかったでしょ?」

 後ろから肩をポンッと叩かれ、未央さんがニカッと歯を見せて笑う。

「これからもぉーっと楽しいことが待ってるにぃ☆」
「そうだよ、皆での全体曲があるもの!」

 そうだった。
 まだ、私の――私達の出番があったのだな。


「それでは、新田さん。後はよろしくお願いします」
「はいっ」

 アイツが舞台の上へ手を向ける。
 目の錯覚かと思った。アイツが、ニコリと笑っているなど――。

「それじゃあ、皆。
 私達の今日最後の締めくくり、私達の最高を、最高のお客さん達に精一杯届けましょう!」

 アーニャさんが、そっと私に寄り添った。
 足を指差し、小声で何かを伝えようとしている。

 足を――?
「足を、鳴らします。一緒に、ですね?」


「シンデレラプロジェクトっ!!」

 ダンッ!
 という、一斉に踏み鳴らした足の群れに、私も加わった。

「ファイトーー!! おぉーーー!!!」



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