26:名無しNIPPER[saga]
2019/11/22(金) 21:51:04.93 ID:QXbKSZYO0
候補生は、私と同年代の人達が多かった。
三村さんが事務所に持ち込んだクッキーに、私が紅茶を用意すると、皆さんはとても喜んでくれた。
「甘美な愉悦がこの身に宿り、我が魔力の高まりを感じるわ!」
今日も神崎さんは、訳の分からないことを言っている。
事務所で度々開かれるお茶会を、もっとも楽しみにしてくれているのも彼女だ。
「千夜ちゃんの淹れてくれた紅茶、すーっごく美味しいにぃ☆
ほら、杏ちゃんもこっち来て食べゆ?」
「もう間に合ってるよ、それより」
諸星さんの誘いを雑にあしらい、双葉さんは飴玉を口で転がしながら部屋を見渡した。
「美波さんとアーニャ、いないなら杏の分と一緒に残しといて、後で食べるから」
「あ、ホントだ。いない人の分も取り分けなくっちゃ!」
赤城さんがパタパタと給湯室の方に走っていくのを、城ヶ崎さんが後ろから付いていく。
「アタシ知ってるよ、大きいお皿はこっちに置いてあるんだもんねー♪」
「あー! 莉嘉ちゃんズルい、私が先に見つけたのにー!」
新田さんとアナスタシアさん――。
確か今日は、宣材写真というものを撮影するのだと、アイツは言っていた。
事務所のHPに掲載するほか、仕事やイベントのプロモートに使うための写真だと聞いている。
私が撮るのは、明日の予定だ。
「私、行ってこようか」
301Res/285.11 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20