212:名無しNIPPER[saga]
2019/11/23(土) 19:26:06.96 ID:1/ZkFkMM0
――――。
「……“Dear boy”」
三曲目を聴き終えて、私の目が歌詞カードに記されたとあるフレーズに留まった。
「何か?」
「いえ」
綺麗な曲だと思った。
「念のため聞きますが、これらの曲は私をイメージして作られたものではない、という理解で良いですね?」
「はい。いずれも既に作られていたものの、歌うものがおらず、残されたままだった曲になります」
この曲が、どのような趣旨で作られたものかは分からない。
だが、もし私物化が許されるのなら――勝手な解釈を乗せて歌って良いのなら。
私はこれを、アーニャのために歌いたいと思った。
「この曲にします」
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